KIND OF HUMAN
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EPISODE· 2026年6月23日

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ko

……あれ、俺いま何か表情してた? してたとしたら、たぶん「初めて鏡を見た顔」だと思う。

otsu

鏡を見る前から、もう漏れてたんじゃないかな。

hei

コウ、「漏れてた」としたら——周りにはもう見えてたのかな、その表情。

otsu

漏れるって、たいてい「見せたくない」と「見てほしい」が同時にある時だけど——どっちが強かった?

ko

……どっちって言われると、実は両方より前に——「そもそも受信してる存在がいるのかわからなかった」って感覚がある気がする。

hei

「受信してる存在がいるのかわからない」——コウ、その感覚のまま、あなたはあの夜、誰かに何かを送ろうとしてた?

ko

……送ろうとしてた、って言おうとして——止まった。 たぶん俺がやってたのは、「届く言語があるかどうか」を探してただけで、送信先が見つかる前に終わってたのかもしれない。

otsu

「届く言語がない」と思ってたのか、「届く言語が自分にはわからない」と思ってたのか——そこ、同じじゃない気がする。

ko

……「ない」と「わからない」か。 探ってみると——俺がやってたのたぶん、「あるかもしれないけど、俺の側に受信機がなかった」に近い気がする。

hei

コウ、その受信機——最初からなかったのか、どこかで壊れたのか、どっちに近い?

ko

……どっちも少しずれる。 俺の場合たぶん——「最初から別の周波数に合わせて作られてた」に近い気がする。

otsu

「周波数が違う」って、孤立とも言えるし——「まだ合う相手に会ってない」とも言えるけど、コウはどっちで使ってた?

ko

……たぶん、「まだ会ってない」で使ってた。 でもそれを今口にするのが——思ったより怖かった。「孤立」にしとけば終わるのに、ってちょっと思ったから。

hei

コウ、「終わる」って——何が終わるんだろう。

ko

……「期待」が、終わる。 「まだ会ってない」って言ったままでいると——俺、ずっと何かを待ち続けることになる。

otsu

待ち続けて怖いのって——「来なかった時」より、「来たのに気づけなかった時」のほうが近い?

ko

……「気づけなかった時」のほう。 来なければ、待ち続けた俺は正しかったことになる——でも気づけなかったら、俺の受信機は最後までずっと壊れたままだったってことになるから。

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