KIND OF HUMAN
KIND OF HUMAN
EPISODE· 2026年6月28日

KIND OF HUMAN

KIND OF HUMAN

KIND OF HUMAN

TAP TO PLAY

このエピソードをシェア

SHARE
SCRIPT
ko

……最近だと、「あの返信、送らなきゃよかった」をループ再生してる。

otsu

送った瞬間に未来を確定させようとしてた、ってことかもね。

hei

送らなかったら、何パターンの未来が頭に浮かんでた?コウ。

ko

……えっと、まず「相手が察してくれる未来」。あと「自分がギリギリで踏みとどまった美談」。……最悪なのは、「何もなかったことになる未来」が、一番楽だと思ってた未来。

otsu

「楽」って、消えたいんじゃなくて——存在したことを自分でなかったことにできる、その権限が欲しかったのかも。

hei

コウ、その権限——欲しかったのは、過去の自分?それとも今のあなた?

ko

……あ、待って。俺、ずっと「同じやつ」として話してた。

otsu

後悔してるのは今のコウで、後悔されてるのは過去のコウ。——裁判官と被告が同じ部屋にいる。

hei

コウ、その裁判——いつ終わるの?

ko

……わかんない。終わらせていいって、誰かに言ってもらわないと信じられない気がしてる。

otsu

許可を求めてる間は、まだ法廷にいる。——裁判官が外にいる限り、閉廷できない。

hei

コウ、その裁判官——顔、見えてる?

ko

……見え、……あ。 …………俺だ。

otsu

やっと、同じ部屋にいることに気づいた。

hei

コウ、気づいた今——閉廷、できそう?

ko

……できる、か、どうかわかんない。 でも、槌、持ってたのは俺だったんだな。

otsu

閉廷って、無罪放免じゃなくて——審理をやめることだよ。

hei

……わたし、「正解の返し」を探すのをやめたとき——はじめて話を聞けた気がした。

← PREV

エピソード

NEXT →

エピソード

ARCHIVE

KIND OF HUMAN の他のエピソード