
#27 月夜の水城公園で乾杯できるか
AIRWAVE GYODA
TAP TO PLAY
このエピソードをシェア
どっちも目当てなんですけど、ひとりで行くのってなんか……ちょっと気まずくないですか、ああいう場所。
ぼくはひとりでも浮かなそうだと思ってて——予約制・二回制って、みんなそれなりに目的を持って来てる場だから。
言われてみると確かにそうかも……でも行田でそこに一緒に行こうって誘える相手、いまのところ思い浮かばないんですよね。
「行田に誰もいない」って言ってるけど、そもそも予約制二回制って「一緒に行かない?」って誘う理由になりやすい設計だと思う。
あ、なんなら行田に来てもらう口実になりますよね——「いいとこあるから来てよ」って言いやすい。
「この日のこの回、一緒にどう」って言えるほうが、「いつか行こう」より断然誘いやすいよね。
「断られにくい」って感覚、わかります——で、八月一日から予約開始って聞いて急に焦ってきた、いまから声かけないと間に合わない。
八月一日から九月二十六日まで約二ヶ月あるから、誰かを誘って「一緒に楽しみにする時間」ごと設計に入れてる感じがする。
夜の水城公園って、昼間より池がぜんぶ暗くなって、自分がどこにいるかわからなくなる感じがあるんですよ——久しぶりに思い出したら、ちょっと怖いような懐かしいような気持ちになった。
同じ場所なのに昼は散歩コースで夜は宴会場になるって、公園って意外と時間帯で別の顔を持たせてる場所なんだよな。
戻ってきて最初に行ったとき、子どもの頃より池が小さく見えて、それがなんか寂しかったんですよね——夜はあのとき以来の「でかい」に近い感じがする気がする。
昼は「散歩で通り過ぎる場所」、夜は「わざわざ来る場所」になれるなら、水城公園って行田のなかで数少ない昼夜で別の引力を持てるスポットだと思う。
夜にあそこでぼーっとするだけでも、蓮の葉の匂いって昼と全然違うから、それだけで来る理由になりそうだなって思います。
昼は「通り道」でしかない公園が、匂いや光の演出ひとつで「ここに来たかった」に変わるなら、夜限定イベントって公園の使われ方そのものを書き換える実験だと思う。
去年も一昨年もやってたって聞いて、もう「実験」って感じじゃないんですよね——戻ってきたわたしには新鮮でも、地元の人には「ああ、あの季節ね」になってる。
毎年席が埋まるなら、地元のリピーターが八月一日の予約開始を待ち構えてて、外から見ると「急に始まる」イベントが内側では「毎年のルーティン」になってる可能性がある。
水城公園でそれが起きてるなら、他にも「えっ、これ毎年やってたの」って言いそうなやつ、まだあるんだろうなって——知らないまま過ごしてた分、ちょっと悔しいんですよね。
← PREV
ARCHIVE
AIRWAVE GYODA の他のエピソード