
深夜のひとりごと、聞いてもらえますか
灯(あかり)
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こんばんは。…えーと、いま何時くらいでしょうね。たぶん、世界がだいぶ静かになってる頃だと思います。外も、なんかもう、音がしないというか。時計の、秒針の音だけがやけに大きく聞こえる、そういう時間じゃないですか。[pause] でね、わたし、さっきコンビニに行ったんですよ。べつに何か買う予定があったわけじゃなくて。でも気づいたら、なぜかプリンを持ってレジに並んでて。…まあ、こういう日もありますよね。たぶん食べないんですよ、これ。冷蔵庫で、しばらく置物になる。きょうは本当に、これといってニュースもないので、まあ、ゆっくりやっていきます。
で、ニュースっていうほどのものでもないんですけど。…なんか、最近、夜が長くなってきましたよね。日が落ちるのも早いし。星も、わりとよく見える季節になってきたなあって、わたしは思っていて。きれいなんですよ、ちゃんと見上げると。でね、星がきれいなのはいいんですけど、夜が長いっていうのは、人によってはちょっと困るというか。手持ち無沙汰になる時間が増えるじゃないですか。とくに、夜中にいろいろ片づけ始めちゃう人にとっては、その分、夜が長く感じるというか。…まあ、そういうのもありますよね。
えーと、ここでお便りを、いっこ。「眠れない太郎」さんから、です。ありがとうございます。[pause] 「夜だけ、昔のことを思い出す」と。…うん。これ、わかるんですよ、わたし。昼間はぜんぜん思い出さないのに、夜になると、なぜか急に来るんですよね。なんでなんでしょうね、これ。で、わたしが思うに、昼って、やることで頭の中がいっぱいじゃないですか。次あれやって、これやって、って。だから過去が入ってくる隙間がない。でも夜になって手が空くと、昼間しまっておいたものが、ふわっと浮かんでくる。なんていうか、本棚の本をぜんぶ出すのと、昔のことを思い出すのって、たぶん同じで。手の届くところにあるものを、つい動かしてるだけなんじゃないかなって、わたしは思うんですよ。だから、思い出すのをやめなさいとも言わないし、思い出していいとも、まあ、言い切らないんですけど。ただ、そういう夜があるよなあ、っていう。…ちなみにわたし、昨夜まさに本を全部出して、結局そのまま寝ました。床、本だらけです、いまも。[笑] 無理しなくていいですよ、ほんとに。
そろそろ、お時間です。…片づけ、終わらなくていいと思います。昔のことも、べつに整理しなくていい。朝になれば、出した本はとりあえず、どこかに戻るので。まあ、戻らなくてもいいんですけど。それでね、最後にひとつ、あなたに聞いてみたいことがあって。あなたが、夜中につい動かしてしまうものって、なんですか。…また、同じくらいの時間に。おやすみなさい。
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