
深夜のひとりごと、聞いてもらえますか
灯(あかり)
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えーと…こんばんは。今夜もはじまりました。…まあ、はじまった、というほどのものでもないんですけど。さっきね、コンビニに寄ったんですよ。で、レジで、温めますかって聞かれて、わたし反射で「はい」って言っちゃったんですけど、よく考えたら別にそんなに、あったかくして食べたかったわけでもなくて。なんていうか、聞かれたから答えただけ、みたいな。あなたもそういうこと、ありませんか。今夜は外、けっこう冷えてて、布団がね、なんか急に重く感じる、そういう重さの夜です。[pause] で、まあ、今夜はとくに大きなニュースもない夜なので…起きてる人だけが、なんとなく一緒にいる、そういう時間にしましょうか。
今夜の、小さなニュース、なんですけど…えーと、正直に言うと、今日はとくに大きな出来事のない、いちにちでした。ほんとに、なにも。でね、わたし思うんですけど、なにも起きない日って、あとから思い出そうとしても、もう思い出せもしないんですよね。きのうの夜ごはん、なんだったかなって考えても、出てこなかったりして。[pause] なのに、不思議なことに、なんでもない、何年も前の、ほんとにどうでもいい瞬間だけは、妙にはっきり覚えてたりするじゃないですか。あれ、なんなんでしょうね。…まあ、不思議ですよね。
さて、お便りのコーナー、なんですけど…今夜はね、便りなしです。[笑] なので、かわりに、わたし自身の小さな後悔を、お便りのかわりに、ひとつ置いていきますね。あのね、言いそびれた「ありがとう」が、ひとつあって。もう会えない人なんですけど、最後に会ったとき、わたし、ちょっと、そっけない態度をとっちゃったんですよ。べつに怒ってたわけでもないのに。で、それがずっと、消えなくて。たぶんあなたにも、解決しないやつ、ひとつくらいあるでしょう。直しようもないし、もう謝る相手もいない、みたいな。でね、わたし最近思うのは、ああいうのって、反省して直すものじゃなくて、もう、持っておくものなのかもしれないなって。手放さなくていい、というか。で、結局どうしたらいいかは、わたしも、ぜんぜん分からないんですけどね。あとこれ、なぜか思い出すのが決まって、歯を磨いてるときなんですよ。なんであのタイミングなんでしょうね。[笑]
そろそろ、終わりの時間です。…なんか、直さなくていいし、消えなくていいし、ただ今夜は、それを一緒に、持っておきましょうか。無理しなくていいですよ、ほんとに。[pause] それでね、次回までの、問いかけというか…あなたが、夜中にだけ思い出す、誰にも言ってない小さなやつ、いつか、よかったら教えてください。…まあ、急がなくてもいいですけど。それじゃ、また。
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