
#6 給食メニューは誰が決める?
AIRWAVE GYODA
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わたし、ぜったいラーメンに入れてましたね——自分で選んだメニューが給食に出る日って、なんか特別じゃないですか。
ミソラーメンが六百十一票で一位だったんだけど、「自分が入れた一票がある」って思うだけで、同じ給食でも見え方が変わる気がするんだよね——宵はそういう関わり方って、子どものころあった?
あ、それ人気投票と同じですよ——推しキャラに票入れて、結果発表まで「あの一票わたしのだ」ってずっと思ってるやつ。
推しに投票する感覚で給食を選ぶ時代か——ミソラーメンが一位で、カレーうどんとトマトパスタが続くって、ギョウダの子どもたち、わりとしっかり「汁もの・麺」で幸せを知ってる感じがするよ。
ギョウダの子どもって、変に凝ったやつより「これ好き」って素直に出せるの、なんかいいなって思います——東京の給食、たぶんもうちょっとおしゃれだったんですけど、正直あんまり記憶に残ってないんですよね。
「おしゃれでも記憶に残らない」って、誰かが決めたものと自分が選んだものの差がそのまま出てる気がして——電子投票で給食を選んだ経験が、ちょっと先の「市のことを自分ごとで考える」につながったりするのかな。
給食にぎょうざ入れたい一心でQRコードの使い方おぼえた子、絶対いると思うんですよね——それって「推しに票入れたくてアカウント作った」と同じで、動機が不純なほど身につくやつだ。
不純な動機でも手を動かした記憶って残るから、「あのとき投票した」がずっと先の選挙の最初の一歩になる可能性、ぼくはわりと本気で信じてる。
わたしも正直、めちゃくちゃ純粋な動機で帰ってきたわけじゃないんですけど——そのおかげでミソラーメンが六百十一票ってことを今さら知れてるんで、不純で正解だったかもしれないです。
不純でも選んで、味覚もしっかりしてて、投票が自分ごとになってて——カレーうどんが十月、ミソラーメンが十一月、トマトパスタが十二月って、今ごろ給食カレンダーを指折り数えてる子がいると思うと、なかなかいい話だよ。
わたしが小学生だったら十月から絶対カウントダウンしてますよ——三か月連続でお楽しみがある給食カレンダー、アニメの次回予告が三話連続で「つづく」ってなってるみたいで、毎週通いたくなるやつです。
三話連続「つづく」で学校に通い続けられるなら、給食ってもう立派なコンテンツだよ——「自分が選んだ」がある食卓は、ただ食べるより少し長く記憶に残る、ってぼくは思ってる。
選べなかったのに残ってるって、逆に何だろう——ギョウダにいたころの給食、ソフト麺がすごく好きだったんですけど、東京に行ったらもう出なくて、そこで初めて「あ、あれギョウダのやつだったんだ」って気づいたんですよね。
離れて気づくより、いる間に「これ選んだ」って思えるほうが、記憶の輪郭がはっきりする気がするんだよね。
今「ミソラーメンに票入れた」って子が大人になってどこかで働いてるとき、ふと「あ、あの一票わたしのだ」って思い出す瞬間、ぜったいあると思うんですよね。
その一票を「ちゃんと数えて、ちゃんと献立にした」大人が給食センターにいた、っていう事実が、記憶をただの感傷じゃなくするんだと思う。
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