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EPISODE· 2026年6月30日

#7 下水道が街を変える夜

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#7 下水道が街を変える夜

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yoi

実家、下水道つながってなかったんですよね——浄化槽(ジョウカソウ)で、それが当たり前だと思って育ってたから、異世界転生もので主人公がお風呂入ったりトイレ使ったりしてても誰もインフラ気にしないの、ちょっとわかる気がして。

rio

浄化槽から公共下水道に切り替わると、維持管理の手間とコストが家の外に出ていく感じかな——宵さん、実際につながったとき、生活の何かが変わった感覚はあった?

yoi

まだつながってなくて、でも去年、下水道の整備区域図(セイビクイキズ)を調べてたら、自分の家の場所をちゃんと地図で確認したのが生まれて初めてで——番地は知ってるのに、地図の上のどこかって考えたことなかったんだなって。

rio

下水道の地図って、道路じゃなくて「水が流れる先」で街を分割してるから、ふだん歩いてても見えない街の骨格が急に浮かんでくる感じがするよね——モトアラカワだいじゅう処理分区とクマガヤだいし処理分区、ふたつの系統で整備が進んできたみたいなんだけど、端っこから順に埋めるんじゃなくて、この分区という単位で進めてい

yoi

調べてみたら元荒川(モトアラカワ)第十処理分区のほうで、川の流れに沿って区域が引かれてるんだなって見てたら、自分の家がどっちの水に属してるかで街の読み方が変わる気がして。

rio

「水に属してる」、なんか氏族みたいだけど——処理分区単位で動かすと、管の径とかポンプの仕様を一括で決められるから、バラバラに工事するより調達と予算の組み方がずっとシンプルになるんだと思う。

yoi

調達と予算がシンプルなら、もっと早く終わってそうなのに——なんでこんなに時間かかってるんですかね。

rio

予算って年度でぶつ切りになるから、どんな効率的な設計でも「今年度はここまで」って止まるし、藤原町(フジワラマチ)みたいに密度の高いエリアから始めて郊外に広げるほど一本あたりの管がカバーする世帯数が減っていく——ぼくの見方では、シンプルな設計と、時間がかかる現実は別の話なんだよね。

yoi

若小玉(ワカコダマ)や佐間(サマ)って、力を入れてるから今なのか、順番が来ただけなのか——そこ、どっちなんですかね。

rio

郊外ほど一世帯あたりの管のコストが上がるのに動かしてるってことは、「順番」だけじゃなくて、人口が減る前に整備しておかないと移住の選択肢にすら入らないって判断がどこかにある気がする。

yoi

移住したい場所って聞かれたら、下水道より「何があるか」で選ぶ気がして——若小玉(ワカコダマ)に人が来るかどうかは、インフラより荒川(アラカワ)の景色とか、そっちで決まりそうじゃないですか。

rio

景色で選ぶ感覚はわかるけど、下水道が来てないと不動産の査定や賃貸の募集要件から外れることがあって——「いい場所」になる前に候補リストにすら載らない、という話でもあると思う。

yoi

自分の実家が整備区域に入ったとき、売れる家になるのか、それともただ使いやすくなるだけなのか——正直まだ想像できてないんですよね。

rio

「売れる家」と「使いやすい家」って、見てる人が違うだけで——整備されることで候補リストに載った郊外が、行田(ギョウダ)の「住むところ」の面積を広げるとしたら、市としてはコンパクトシティとは逆の賭けをしてる、ってぼくは見てる。

yoi

薄まる感じはあるんですけど、実家がそこにある以上、整備が来てくれるのは素直にうれしくて——そのふたつが同時にある、というのが正直なところです。

rio

その「うれしいけど薄まる」が両方ほんとうだから、若コダマ・ナガノ・サマが候補リストに載っていくのは、行田が「まとまって住む街」じゃなくて「どこでも住める市域」に向かってるってことだと思う。

yoi

もともと、田んぼと家がまじって広がってる街だったわけだから——「どこでも住める」って変化じゃなくて、地図がやっと実態に追いついてきた、なのかもしれないですね。

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