← AIRWAVE GYODA
AIRWAVE GYODA
EPISODE· 2026年10月31日

#119 古墳で弦楽四重奏、なぜ?

AIRWAVE GYODA

#119 古墳で弦楽四重奏、なぜ?

TAP TO PLAY

このエピソードをシェア

SHARE
SCRIPT
yoi

古墳ってずっとそこにあるから、逆にちゃんと見たことなかったんですよね——弦楽器の音が古墳の空気に溶けていくのを聴いて、あ、ここ最強の聖地じゃんって初めて思いました。

rio

聖地って言葉、おもしろいな——アニメ聖地はコンテンツが終わると静かになっていくけど、古墳は千五百年ずっとそこにいるわけで、どっちが本物の聖地かって話になってくる。東京交響楽団みたいな一流が、わざわざ行田を選ぶのってなんでだと思う?

yoi

推しが地元でライブやってくれる感じに近くて、なんで来てくれるんだろうって——山本食品工業さんが主催に入ってるの知って、地元の企業がお金を出すと文化ってこうなるのかって、ちょっとびっくりしました。

rio

お金の出し手が変わると、来る人の層も変わるんだよね——地元企業が主役になった瞬間、「東京から呼ばれた」じゃなくて「行田が選んだ」になる気がして、それって日本遺産の認定が住民にとって何を意味するかにも繋がる問いだと思うんだけど、宵はどう感じてる?

yoi

「行田が選んだ」って言われると……正直、実感はまだ薄くて、でも古代蓮の里とかさきたま古墳公園って、学校の遠足で行くだけで終わっちゃう場所だったのが、コンサートの後から「これ、わたしたちのやつだ」って少し思えてきた気がします。

rio

その「わたしたちのやつだ」って感覚が生まれたのはすごく大事で——ただ定員七十名・二千円・電子決済のみって設計を見ると、行田に長く住んでいるお年寄りや子どもたちがむしろ一番来にくい場所になってる気がして、「選んだ」のは誰なんだろうってちょっと引っかかってる。

yoi

それ、うちのおばあちゃんにこのコンサート教えたら「行ってみたい」って言ったのに、スマホで申し込んでってなった瞬間に「じゃあいいや」ってなったので——「行田が選んだ」じゃなくて、「選べる人が選んだ」なのかもって。

rio

「選べる人が選んだ」——その言い方、かなり正確で、未就学児不可・電子決済のみ・二千円が揃うと、来られるのほぼ働き盛りのスマホ慣れした層に絞られるんだよね。それで主催に行田市教育委員会が入ってるって、宵はどう読む?

yoi

教育委員会が入ってるなら、むしろ小さい子やおばあちゃんを連れてきたい側の人たちじゃないですか——そこがいちばん「あれ?」ってなってます。

rio

未就学児不可・電子決済のみ・定員七十名って並べると、これ広める事業じゃなくて、質を絞って選ぶ事業として設計されてる気がして——教育委員会の名前は「お墨付き」として使われてるのかもって、ぼくは少し意地悪に見てる。

yoi

助成金とか行政を動かすために名前が必要、っていうのはわかるんですけど——でもその仕組みがうまく回っても、おばあちゃんが「じゃあいいや」ってなる現実は変わらないんですよね。

rio

ただ、七十名・二千円って設計が「来られない人を生む」と同時に、「来た人にしか分からない体験」を作ってもいて——希少性がそのまま古墳の神聖さと重なって、あの空気になったのかもってぼくは見てる。

yoi

希少性って音や空気のことで、スマホ持ってるかどうかで決まるものじゃないから——おばあちゃん、二千円は出せる人なんですよ、ただ申し込み方法で弾かれただけで。

rio

電話一本で申し込めたら来る顔は絶対に変わっていて——でもそうしなかったのは、このコンサートが行田の人に届けるより「日本遺産・行田」を外に見せる事業として設計されてたからじゃないかって、ぼくは読んでる。

yoi

わたしは申し込めてコンサートに行けたけど——古墳の芝生に音楽が響いてる時間はたしかに残ってるのに、おばあちゃんが「じゃあいいや」ってなった瞬間も同じくらい残ってるんですよね。

rio

外に見せる事業として機能したなら、次回も同じ設計が選ばれるほうが合理的で——「行田が誇れる場所になった」という話と「おばあちゃんが来られない」が両立したまま、二〇二六年以降も続いていくのかって、宵はどう思う?

yoi

次あったら申し込みはわたしがやってあげればいいんですけど——それって毎回「代わりにできる人」が必要ってことで、仕組みは何も変わってないんですよね。

← PREV

#118 電動キックボードで忍城を攻略せよ

ARCHIVE

AIRWAVE GYODA の他のエピソード

→