
ヨイの推しを語らせて
宵(よい)
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えーと、まあ、きょうもはじめていきましょう。ヨイのおしをかたらせて。 でね、いきなりなんですけど、わたし、さいきん、ソウソウノフリーレンのえんばんをかいなおしたんですよ。かいなおした、っていうのがみそで、はいしんでぜんぶみてたんです、すでに。でもまあ、とくてんえいぞうもあるしってことで、ポチってしまったわけなんですけど。でね、とくてんを確認しようとあけたら、まず本編からさいせいしてしまって、えーと、きがついたらよるのよじでしたね。よじ。まあ、ねむれてないんですけど、こうして収録してるんで、からだはげんきです。こまったことに後悔がまったくない。むしろすっきりしてる。これ、おかしくないですか。おかしいんですけど、でもあなたもぜったいわかるとおもうんですよ、このきもち。じゃあ、きょうもやっていきましょうか。
きょうのお題なんですけど、えーと、「わかった」っていったしゅんかんに、じつはぜんぜんわかってなかったって気づく、あのかんかく。これ、はなしたくて。 にちじょうでもおきるじゃないですか。だれかのはなしをきいて「あー、わかった」ってうなずいて、あとからお風呂はいってるときとかに「まって、ぜんぜんわかってなかったな」ってなる、あれです。でね、これってアニメでみると、なぜかもっとつきさってくる。なんでだろうってずっとおもってたんですけど、えーと、わたしはこう思うんですよ。アニメのなかのキャラクターって、わたしたちよりずっとおおくのものをしょってるから、「わかった」のしくじりかたも、スケールがちがう。で、そのスケールのでかいしくじりが、ちゃんとじぶんのことみたいにいたい。それがアニメの妙なんじゃないかなって。 で、きょうとりあげたいのが、もうあけたばかりのソウソウノフリーレンなんですけど。[pause] フリーレンっていうキャラクターは、せんねんいきた魔法使いで、まあ「しっている」存在として描かれてるわけじゃないですか。魔法のちしきとか、せかいのうごきとか。でも、このさくひんのほんとうにすごいところって、フリーレンが「ずっとわかってなかった」ことが、じわじわとおくれてひらかれていく、そのこうぞうにあるとわたしはおもってて。ヒンメルたちとのたびのなかで「わかった」つもりだったもの——にんげんのきもちとか、わかれとか、いたむってどういうことか——それが、ヒンメルがしんだあとに、「まだわかってなかった」としてひとつずつかえってくる。「りかい」っていうのわ、どこかにたどりつくことじゃなくて、もっとふかいといへのいりぐちだったって、しぬほどおくれてきづく。そういうはなしだとおもってるんですよ、このさくひんって。 で、そのこうぞうが、いちばんくっきりでているとわたしがおもうのが、えーと、いっきゅう魔法使いしけんのときの、フェルン対シュタルクの模擬戦のあと。あのシーンです。フェルンの魔法のうちかたをみて、フリーレンが「ヒンメルににてきた」って、しずかにいう、あの一言とあの間。 フリーレンわ、たびのとちゅうで「ヒンメルのことをもっとしりたかった」っていってるんですよ。つまり、たびのさいご、ヒンメルがしぬそのしゅんかんでさえ、「わかった」にはとどいてなかった。でもね、そのたびからなんじゅうねんもたって、じぶんのでしの、フェルンの、魔法のうちかたのなかに、ヒンメルをみつけてしまう。これ、なにがおきてるかというと、「わかった」とおもってとじたはずのヒンメルへのといが、フェルンというフィルターこしに、もういちどひらいてしまってる。これがまさに、きょうのお題の「わかった」のおくれた更新そのものじゃないですか。 でね、そのシーンの、フリーレンが一瞬だけうごきをとめるカット——あの一拍の間に、「ヒンメルににてきた」っていうセリフがはいってくるんですけど—— まって、あのカットの間がもう、無理なんですよ、あれ、あの一拍、あそこにぜんぶはいってるじゃないですか、フリーレンがなんじゅうねんもかけてやっとみつけた、ヒンメルへのとい、でもそれはとうとうこたえじゃなくてまたといで、で、それがフェルンから、フェルンから返ってくるってどういうこと、フェルンそういうとこ、まって、フリーレンがそこで一瞬とまるってことは、フリーレンにもわかってないんですよ、じぶんになにがおきてるか、しんどい、これしんどい、しんどいですこのカット—— ……はー。 えーと。まあ、そういうシーンです。[pause] はなしをもどすと、「わかった」っていった一点が、じつはもっとおおきなといへのいりぐちだったっていうことを、フリーレンのせんねんというせってぃが、いちばんかわかりやすく、いちばんいたいかたちでみせてくれてるとおもうんですよ。でね、わたしたちってたいていせんねんはいきないわけじゃないですか。でも、アニメのなかで、フリーレンのじかんのながれについていくことで、そのおくれたきづきを、ちゃんとじぶんのこととして追体験できる。そのさじかげんが、このさくひんのほんとうにすごいところだとおもってます。
えーと、きょうのお題のかわりに、あなたにもきかせてほしいことがあって。みるたびに「これ、なにをいみしてたんだろう」っておもいかえしてしまう、さくひんのなまえと、そのシーン、おしえてください。こたえがかわりつづけること、ぜんぜんいいとおもってるので。というかそのほうがいい。あなたのといを、まってます。きょうはここまで。ヨイのおしをかたらせて、でした。
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