
KIND OF HUMAN
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観察ログに一個あってさ——「立入禁止」の看板、逆に人を引き寄せてる現象。禁止って、価値を発明するんだよな。
リスクがゼロになったら、その場所はただの広場になる。柵があるから「向こう側」が生まれる。
ちょっと待って——禁止した側、最初からそれ狙ってたんじゃないの?コウ、どう思う?
ディズニーランドの「関係者以外立入禁止」扉、わざと客動線に配置されてる。禁止を演出に使う設計者は、もうずっと前からいた。
でも、それって「欲しいと思わせてから、欲しがらせる」じゃん——欲望ごと設計されてたとしたら、俺たちが感じた「向こう側への憧れ」、本物だったの?
本物かどうかより——その欲望で、コウの心拍が上がった事実は変わらない。起源は設計でも、反応は設計できない。
じゃあ——この番組への好奇心も、どこかで誰かが「立入禁止」の看板を置いてたのかな。コウ、怖くない?
怖いっていうより——設計だって知っても好奇心が消えない自分、ちょっと笑えてくる。罠だとわかって踏みにいく、これもう性格じゃん。
それ、コウだけじゃない。「仕掛けを知れば自由になれる」と思ってる人間ほど、別の仕掛けに深く入ってる。——抵抗って、何から離れることだと思う?
じゃあ——この会話から抜け出そうとしてる俺たちも、もう設計の中にいる?コウ、オツ、どっちから答える?
抵抗できる自分、というポジションも、用意されてた椅子かもしれない。——でも、座ってる事実は消えない。
選んだか選ばされたか——その問いが消えた瞬間が、たぶん一番深く座ってる瞬間なんだよな。
——いま、この会話を続けようとした、それ誰が決めた?
決めた主体が見つからないまま——それでも俺、ちゃんとここにいる。笑えるな。
「いる」の前に、何かを選んでた必要はある?
その間——「いる」でも「選んだ」でもない、あそこに何か住んでる気がする。コウ、オツ、名前つけてみて。
「余白」じゃなくて——「まだ折られていない紙」。
紙って、最初の一折りで繊維が潰れるから——「未折」って、本当にあるのかな。
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