
#17 SLが行田を変える夏
AIRWAVE GYODA
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SLって実は乗ったことなくて、だからこそ「行田市駅にSLが来る」って聞いた瞬間、なんか信じられなくて二度見しました。
二度見って、スマホ画面を?……それはまあ、気持ちわかるけど、SLが普通に街に来るって話じゃないもんね——なんで今、行田なんだろう。
秩父鉄道がもともとSL走らせてるじゃないですか、そこに行田の「日本遺産」ってブランドが乗っかることで、"鉄道好き×歴史好き"どちらにも刺さるコンテンツになったんだと思うんですよね。
「日本遺産」って肩書きがあることで、SLが来るだけじゃなく"文脈ごと来る"感じがするよね——ただ行田市駅にSLが入るの、これ初めてなんでしょ?それがあることで何が変わると思う?
「初」って、それだけでもうSNSに流れる理由になりますよね——甲冑隊が出迎えて、SLと一緒に写真撮れるって、あのカットは絶対バズる絵面だと思う。
甲冑×SLは確かに強い絵面だけど、ぼくが気になったのは六百円・八百円って値段で——これ、来てもらうことが最優先で、採算より動員を取りにいってる設計な気がする。
六百円・八百円って、たぶん「来てみるか」ってなる最後のひと押しの値段で、乗ってから古代蓮の里とか行田フライのお店に流れてくれれば、街全体で回収できるって計算なんじゃないかな。
導線がないと、せっかくSLで来ても駅のホームで写真撮って終わり——って人が大半になりそうなんだよね。
それ、ちゃんと対策してあって——三種類のツアーを一日二回出発って設計、「ホームで完結」にさせない仕組みになってるんですよね、しかも甲冑隊と一緒に歩くって、コスプレイベントや推し活みたいな「その人と並ぶ体験」に近くて、それ目当てで来る人いると思う。
甲冑隊と並ぶ体験って、ぼくは「もともと行田に来る気がない人」が初めて動く理由にはなると思うんだけど——でも逆に、地元の人が「じゃあ行ってみよう」ってなるかは全然別の話で、交通費二万近くかけて遠くから来る人より、駅から徒歩圏の人のほうが素通りしがちっていう、あの非対称性がちょっと気になる
正直に言うと、わたしも行田にいた頃は忍城って「あ、あるね」くらいだったのが、離れてから「これ普通にコンテンツとして強すぎる」って気づいたタイプなので——近いほど見えなくなるの、わかります。
遠くから来る人は「忍城」って単語ひとつに値段をつけて動くのに、地元の人は無料でそこにいるから逆に値段が見えにくい——同じ場所の話なのに、解像度じゃなくて"前提の値段"が違う気がする。
「のぼうの城」の映画が出たとき、もともと忍城を知ってた層は「聖地としての行田」にすでに値段をつけてたと思うんですよね——遠くから来ること自体がゴールになってる人たちって、地元民とは最初から土俵が違う。
「のぼうの城」でいちど行田に値段をつけた人って、今回のSLで「もう一回行く理由」が揃った層だから——再訪ハードルが下がってる分、いちばん動きやすいんじゃないかな。
推し活グッズって「その瞬間にそこにいた証拠」を買う感覚じゃないですか——甲冑隊と一緒に歩いた写真って、グッズより先に「その場所・その人と並んだ記録」が手元に残るから、千五百円はむしろ安いと思う。
田んぼアートって広すぎて「自分がいた」感が写真に出にくいし、古墳群も正直「どこを撮ればいいか」ってなりがちで——甲冑隊だけが「人と並んだ」という証拠を作れるから、千五百円はその証拠料だと思う。
田んぼアートって、見た瞬間は「うわ、すごい」なんだけど、その後に何か買ったり食べたりしないと記憶が薄れていく気がして——甲冑隊との写真は「残るもの」が最初から込みになってるんですよね。
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