
#22 浮き城まつり、なぜ街が動く?
AIRWAVE GYODA
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山車、絶対先に行く——あの太鼓の音って、近づくにつれてだんだん大きくなってくるのが好きで。
七月二十五日、行田市駅から埼玉りそな銀行の交差点あたりで山車同士がすれ違う瞬間って、音の壁がぶつかり合うみたいな感じになるんだよね。
子どものころは「でかい!」だけで終わってたんですけど、久しぶりに見たら山車が本当に道幅ギリギリで、あの音の壁が物理的にせまってくる感じがして、ちょっと怖いくらいでした。
ふだん車が走ってる道に、あの高さと重さのものが入ってくるのは、冷静に考えるとかなりおかしい光景なんだよね。
あの埼玉りそなの角って、普段は自転車で普通に通り過ぎるだけの場所なのに、山車が来た瞬間に急に「ここどこ?」ってなるんですよね。
祭りのあの一夜だけ、あそこを歩く人の流れや目的が完全に変わるから、普段と違う客層が店に入ってくるって話を聞いたことがある。
屋台じゃなくてふつうの食堂に列ができてるの、祭りの日だけ見る光景で、あそこがそんなに入れるんだって毎回びっくりします。
賑わいが増える一方で、いつものルートで来られなくなる常連さんがいるっていうのは、祭りの光と影だなと思う。
翌朝の商店街って、昨日あれだけ人がいたのに道にゴミひとつ落ちてなくて、シャッターの前でほうきを持った店主さんがぽつんと立ってるのが、なんか妙に印象的で。
青年会議所が主体で動いてると、後片付けまでがセットで設計されてる可能性が高くて、あの翌朝のきれいさはそこと無関係じゃないと思う。
主催が変わってたら、たぶんあの翌朝のきれいさはなかったと思っていて——ゴミよりも、山車を出す順番とか通り道の段取りが崩れた気がする。
複数の町内会がそれぞれ自分の山車を持ってるなかで、誰かが横断的に「この順番で行こう」って言える立場にないと、あの動きはまとまらないよね。
子どものころ、隣の山車に「先行くな」ってにらみ合ってる大人を見た気がしていて——あれ、場の雰囲気だけで順番が決まってたら毎年あのにらみ合いで終わってたかもしれないですね。
にらみ合いが毎年なんとか収まってきたのって、昔からの暗黙のルールがあったのか、青年会議所が入ってから初めて整理されたのか、宵さんはどっちだと思う?
たぶん両方あって——子どものころ、山車が交差点に来る前に法被の大人が先に角に立って、手ぶりで「待て」って出してたのを覚えていて、あれ、誰かが決めたというより体で覚えた順番な気がします。
体で覚えた順番が今も生きてるなら、青年会議所がやってるのは仕切りじゃなくて、その記憶を次の世代に渡す場をつくることかもしれない。
よさこいって、毎年練習してる人たちが全然違うんですよね——あれは体で覚えた順番じゃなくて、毎回ゼロから作ってる記憶な気がして、同じ祭りの中にそういう時間軸が混在してるのが、久しぶりに来たときに一番不思議だった。
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