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EPISODE· 2026年10月8日

#106 日曜の朝、街が市場になる日

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#106 日曜の朝、街が市場になる日

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yoi

限定って聞いた瞬間に、なぜか行かなきゃって気持ちになるんですよね——しかも日曜の朝九時って、ちょっと早起きしないといけない時間が、逆にちゃんとした感じがして好きです。

rio

希少性って「時間が限られてる」からこそ生まれるんだと思うんだけど——毎週来るのに希少感がある、これって習慣と矛盾しそうで、宵さんはどう思う?

yoi

毎週あるから希少じゃないってわけじゃなくて——日曜の朝九時から十二時って三時間しかないから、その枠を逃したら次の日曜まで待つしかないっていう、「今週の分」がちゃんとあるんですよね。

rio

枠を固定してるから「今週の分」が生まれる——行田はちまんマルシェが時間を変えないこと自体が、希少性をつくる設計なんだと思う。で、農政課が農家・飲食・ハンドメイドをわざわざ一か所に集めてるのって、その組み合わせに何か狙いがあるのかな?

yoi

野菜だけ買いに来たはずなのに、隣のキッチンカーからいい匂いがして、気づいたらそこで食べてて、食べながら雑貨を見ていたら欲しくなって……って、来た目的がどんどん上書きされていくのが農政課の狙いなんじゃないかと思います。

rio

目的の上書きって、農政課が意図的に「動線上に異物を置いてる」ってことで——それが積み重なると、野菜農家とキッチンカーの常連が同じコミュニティになっていく気がするんだけど、宵さんはそこから行田の外にお金や人が出ていかずに回り続ける感覚、実際にマルシェで感じた?

yoi

戻ってきてから初めて知ったんですよ、このマルシェのこと——地元にずっといた人より、離れてた自分の方が「行田にこんなのあったんだ」って発見してる数が多くて、それがちょっとおかしいなって思いながらも、毎週日曜が楽しみになってる感じはあります。

rio

離れてたから気づける、っていうのと、インスタのフォロワーが千人を超えてるっていう事実はたぶん同じ構造で——マルシェに来られない外の人が画面越しに「行田にこういうのあるんだ」って発見してる回路が、もうできてる気がする。

yoi

離れてた間、正直ほとんど行田のインスタって見てなくて——戻ってきてから地元アカウントをフォローしまくって、そこで初めてマルシェの存在を知ったんですよね、地元民なのに外からの目線で発見してる、そのズレをそのままインスタに上げてたら千人になってたっていうのが、なんか笑えない話だなって。

rio

そのズレが武器になってるとして——千人のうち何人が「見てる人」で終わらず、実際に日曜の朝九時に行田まで来るかっていうのが、ぼくにはいちばん気になる数字だな。

yoi

わたしの場合、インスタで見てから実際に行くまで三週間くらいかかってて——「日曜の朝九時」って情報があっても、その週の日曜にすぐ動けるかどうかって、全然別の話なんですよね。

rio

見てること自体は続いてても、三週間動けなかったってことは、インスタはまだ「行きたい気持ちをためる場所」どまりで、行動の引き金じゃなかったかもしれない——最終的に背中を押したのって、何だったの?

yoi

たまたま八幡山古墳の近くを散歩してたら、駐車場のあたりで人だかりがあって——「あ、今日だったんだ」って気づいたのが最初でした。

rio

インスタ三週間見ても動けなかったのに、現場の人だかり一瞬で動けたとなると——外の人を行田まで連れてくるには、誰かの「今日行く」投稿がリアルタイムで流れてくる、あの偶発性をネット上で再現できるかどうかだと思う。

yoi

初めて行った日にストーリーズで「今ここにいる」って上げたら、その日のうちに「えっ今日やってんの」ってDMが三件来て——見続けて動けなかった人が「今」に反応したの、あの瞬間だなって思いました。

rio

公式ってたぶん、「記録を残す」投稿に最適化されてて、「今ここにある」をリアルタイムで出す筋肉がまだないんだと思う——宵さんのストーリーズが三件反応したの、公式じゃなくて個人だったのって、そこが理由じゃないかな。

yoi

公式がサボってるわけじゃなくて、「ちゃんとした写真」を選んでる間に「今」が終わるんですよ——わたしのストーリーズ、キッチンカーの列に並びながら撮った微妙な画角の写真一枚で、「今並んでる」って一言だけだったんです。

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